iPhone12Pro水没修理
本日はiPhone12Proの水没修理を行いました。
お客様のiPhone12Proは一瞬だけ水に浸かったようで、画面にノイズが走り
タッチ操作ができず、ゴーストタッチも発生しています。
また、一度修理を行ったことがあるようですので耐水性が落ちた状態での水没による故障で間違い無いでしょう。
まずは電源を切ることが優先です。
タッチ操作ができない場合は下記の方法で強制的に電源を切ります。
【完全に電源を切る方法(AssistiveTouchや画面が使えないとき)】
方法:強制終了(強制再起動 → 電源OFF)
- 音量を上げるボタンを1回押す
- 音量を下げるボタンを1回押す
- すぐにサイドボタン(電源ボタン)を長押し
- 画面が黒くなり、Appleロゴが出る前にボタンを離す
このタイミングで電源が切れた状態で止めればOK
この操作でタッチ不要でiPhoneの電源を切れます。ただし、3のステップでボタンを押し続けると再起動になるので、Appleロゴが出る前に離すのがコツです。
電源を切ったら次は中に残っている水分をさせていきます。
また、腐食、錆がないかどうかの確認を行います。

↑中に水分が入り込んだことを表す液体接触インジケーターが赤色に反応していますね。
iPhone 12 Pro の内部には、「液体接触インジケーター(LCI: Liquid Contact Indicator)」と呼ばれる水没シールがいくつか設置されています。このLCIは、水や他の液体に触れると色が変化するシールで、通常は白または銀色ですが、液体に触れると赤に変わります。
iPhone 12 Pro のLCI(水没シール)の場所
iPhone 12 Proには主に1箇所、下記の位置にLCIがあります:
- SIMカードトレイの内部(SIMスロットの奥、外からもライトで照らせば確認可能)
Appleの公式サポートページにも、iPhone 12シリーズの水没確認としてこのSIMトレイ内部のLCIの確認が推奨されています。
LCI(水没シール)の特性と注意点
- 通常状態:白または銀色
- 液体に触れると:赤色に変化(不可逆。元には戻らない)
- 水蒸気や湿度では通常反応しませんが、多量の水分や圧力が加わると反応する可能性があります
修理・保証への影響
LCIが赤く変色している場合、Appleや正規サービスプロバイダでは**「液体による損傷」と見なされ、通常保証(AppleCare+未加入)では修理が有償**になることが多いです。
LCIの視認方法(簡易チェック)
- SIMカードトレイを取り出す
- スマートフォンのライトや懐中電灯でSIMスロット内部を照らす
- 内部奥に見える小さな点やシールが白または赤かを確認する
その他の場所のLCI(分解が必要)
Appleの修理技術資料によると、iPhone内部(メインボードやコネクタ付近)にも複数のLCIが配置されています。ただし、これらは本体を分解しないと確認できないため、一般ユーザーがチェックするのは現実的ではありません。
十分にコネクタ付近も乾燥させて新しいフロントパネルを取り付けたら問題なく操作できるようになりました。
ですがこれはあくまで一時的な復旧であり、一度水没した端末を長期利用するのはお勧めできません。
一度水没した端末は時間経過により不良、故障の症状が現れることがあります。
内部のパーツの劣化が通常より早くなっていますので買い替えをお勧めいたします。
ただし、バックアップを取れる状態にはなりましたので修理成功です。